発泡体

防水・止水用発泡体(スポンジ)について

こんにちは。電機資材課の青木です。8月も最終週となり、子どもたちの夏休みももうすぐ終了!真っ黒に部活焼けした体で長かった夏休みが終わることを、我が子どもたちは嘆き悲しんでおります。今年の夏の暑さは異常なほど暑く、熱中症対策として、水分補給は非常に大事なことだと改めて感じた夏です。
 さて、部活中の水分補給として、冷たい飲み物を入れる水筒には、主にシリコンゴムのパッキンが入っております。


写真:我が家の水筒キャップ

水筒キャップ1 水筒キャップ2
水筒キャップ3

写真にある青色のゴム部品が、液体が漏れないように止水用途で使用されております。

 

電機資材課の商材で防水テープを過去ご紹介いたしました。(こちらからご覧いただけます)

今回は防水、止水、密閉目的で使用されることのあるクッション/発泡体(スポンジ)の構造についてお話します。

 

発泡体は構造的に分けると主に独立気泡、連続気泡、両方存在する半独立・半連続気泡の3種に分かれます。

 

・独立気泡の発泡体

断面図イメージ図

独立気泡の断面イメージ図

気泡が独立しているため、水や空気の通り道がないため、防水、止水、密閉を保つことができます。

素材では、ゴム系<CREPDMNR・シリコン>やポリエチレン<PE>タイプも取り扱っております。

独立気泡の表面写真s

参考表面写真

・連続気泡の発泡体

断面イメージ図

連続気泡の断面イメージ図

気泡同士が繋がっており、水や空気の通り道があります。独立気泡発泡体より柔軟性があります。

防水や止水目的には適しておりません。


連続気泡の表面写真s

参考表面写真

 

・半独立・半連続状態で発泡させた高機能の発泡体

断面イメージ図

半独立・半連続発砲イメージ図

気泡が繋がっている部分と独立している部分が存在。

柔軟な素材で圧縮しやすく、優れた止水性や密閉性を可能としております。

半独立・半連続発砲表面写真s

参考表面写真

防水、止水、密閉目的の発泡体は、「独立気泡」と「半独立・半連続気泡」を使用します。発泡体は圧縮して使用。ご使用される箇所や使用方法(圧縮の程度や形状等)により選択する素材は違ってきます。

 
弊社加工参考部品:

加工製品1加工製品2

お客様の使用される目的、方法に合わせて、素材及び形状提案をさせていただきますので、是非ご相談下さい。

クッション基材の両面テープ圧縮荷重試験について

こんにちは電機資材課の青木です。
 2018年も残すところあと1か月。時の経つのは本当に早く感じる今日この頃です。忘年会シーズンの12月は、飲みすぎに注意し、2019年が良い年になるように仕事もプライベートも頑張っていきたいと思います。

さて、前回ウレタンの圧縮荷重データの取り組みを紹介させていただきました。今回はクッション基材の両面テープの圧縮荷重試験について、紹介致します。

まず、「クッション基材の両面テープ」とはどのようなものなのかと思われるかも知れませんが、クッションの表と裏に粘着剤がついている両面テープのことです。(下図参照)

クッション基材両面テープS

クッション基材の両面テープについては、圧縮時の詳細な荷重と距離のデータがないため、弊社で測定することにしました。

試験方法:両面テープについている裏表のセパレータを剥がし、荷重を掛け、厚みの変位を測定
試験材料:①クッション(PE発泡)基材の両面テープ 0.4t
       ②クッション(PE発泡)基材の両面テープ 0.2tの計2種
負荷速度:0.5mm/分
試験片サイズ:φ10
圧縮試験冶具:円形平型圧縮用アタッチメントφ40

写真<測定器>
測定器s


圧縮荷重試験グラフ

圧縮荷重試験グラフS

クッション基材の両面テープは、各両面テープメーカーでいろんなタイプ及び厚みがあります。
どのタイプのどの厚みがよいか迷われる際にはご相談下さい。


クッション材の圧縮荷重試験について

こんにちは電機資材課の青木です。
今年の夏は猛暑で、毎日うだるような暑さでしたが、最近の朝夕は、かなり過ごしやすくなってきており、食欲の秋が待ち遠しいです。

さて、弊社の製品のキーワードでもある『しなやかマテリアル<Shinayaka Material>の代表的な素材であるクッションは、実に様々なタイプがあります。素材違いでは、ウレタン、PE(ポリエチレン)、ゴムスポンジ等あります。今回紹介させていただくのは、ウレタンの圧縮荷重試験についての取り組みを紹介致します。

 

 お客様の製品で緩衝材としてウレタンスポンジの使用を検討されておりました。どれぐらいの荷重でクッションが圧縮されるのかウレタンの選定時に参考にしたいとのお話があり、弊社で密度と厚み違いのウレタンの圧縮荷重データを測定。

 

試験方法:ウレタンに荷重をかけ、厚みの変位を測定

試験材料:計4種
 ①密度400kg/m3で厚み1mm
 ②密度400kg/m3で厚み0.5mm
 ③密度480kg/m3で厚み0.3mm
 ④密度700kg/m3で厚み0.2mm

負荷速度:0.5mm/

試験片サイズ:φ10

圧縮試験冶具:円形平型圧縮用アタッチメントφ40

写真<測定器>
測定器s

圧縮荷重試験グラフ
圧縮荷重試験グラフs

 ご使用される箇所で緩衝材の条件はいろいろ変わります。素材の絞り込みでデータを活用し、最適仕様を提案させていただきます。

お気軽にご相談下さい。


両面テープの粘着(接着)力の比較ついて

こんにちは電機資材課の青木です。今週末から小学生の子どもも夏休みに入ります。
1か月半の休みなんて羨ましい限りですが、小学生最後の夏休みにたくさんの思い出をつくってほしいものです。

 

さて、今回のテーマは両面テープ粘着(接着)力についての取り組みを紹介致します。両面テープを貼り合わせする被着体について、両面テープが着きににくい素材があります。

PP(ポリプロピレン)PE(ポリエチレン)は、表面エネルギーが低いため、一般的な粘着剤が着きにくい被着体と言われております。

 そのため、両面テープメーカーでは、PPPEに対して粘着(接着)力の高いテープをラインナップしています。各メーカーのデータを見ても測定条件が違っているため、実際どのメーカーのもがよいのか迷ってしまいます。 

 

迷ったとき、弊社では、両面テープの粘着(接着)力試験を同条件で測定しテープ選定に役立てております!



試験例:

試験目的:PP(ポリプロピレン)を被着体として、以下の条件下で両面テープ①, , ③との接着力を測定、比較する。

① AメーカーPP&PEでも接着良好テープ

② Aメーカーの粘着力の強い通常テープ
③ Bメーカーの粘着力の強いテープ
各テープの厚みは1.2mm


試験条件:

(長さ200mmX20mm、裏打ち材PET#25μ)貼り合わせ。試験板:PP板(シボ面/シボなし面)

貼り合わせ方法:2kgローラで2往復貼り合わせ。

貼り合わせ後、室温にて24時間養生。

180°剥離試験

引張速度 300mm/

試験板から引きはがされた50mmの長さの接着力の平均値

 

結果:
キャプチャ

Aメーカーでの①②の差は歴然でした。但し、Bメーカーの通常の粘着力の強いテープ③は、試験途中で試験片が裂ける結果となりました。(写真参考)

剥離試験s

*③テープは、 試験板から引きはがされ長さ40mm間の平均値。

 

最終的には、ユーザー様の被着体や使用環境によってどのテープが適しているか確認は必要ですが、選定に迷われましたら、是非ご相談下さい。最適な素材の近道を案内いたします。


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