テープ

低エネルギー被着体(PP&PE)への接着力比較(その2)

こんにちは、電機資材課の青木です。今年も残すところ2か月ほどになりました。時が経つのが年々早く感じる年齢になっておりますが、体調管理も今まで以上に気をつけたいと考えております。

 

さて、以前PP(ポリプロピレン)PE(ポリエチレン)は表面エネルギーが低いため、一般的な粘着剤が着きにくい被着体であることをお話しました。 (こちらからご覧いただけます)

表面エネルギーの低いPPに対して10種類のテープの接着力の比較データを取得しましたので報告致します!

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(試験試料)

 

試験内容:

試験目的:PP(ポリプロピレン)被着体として、以下の条件下で両面テープ10種の接着力を測定、比較する。
*専用テープ(PP接着良好テープ)
*通常テープ(各両面テープメーカーの粘着力の強いタイプ)
*各テープの厚みは表に記載

 


試験条件

(長さ200mmX20mm、裏打ち材PET#25μ)貼り合わせ。試験板:PP

貼り合わせ方法:2kgローラで2往復貼り合わせ。

貼り合わせ後、室温にて24時間養生。

180°剥離試験

引張速度 300mm/

試験板から引きはがされた50mmの長さの接着力の平均値

IMG_2173s

測定データ

キャプチャ

*厚みが必要な用途では、1.141.2mmの厚みで測定。薄さが必要な用途では、0.10.14の厚みで測定

 

お客様の用途や使用方法よっては、専用テープが必要な場合もありますし、粘着力が強い通常テープでも使用できる可能性があります。まずは、用途と使用方法をご相談下さい。適切な製品を提案させていただきます。


両面テープの剥離試験について

米島フエルト産業 研究開発部の西村です。
まだ蒸し暑さが残りますが、徐々に秋の気配も感じてきました。
さて、今回は、研究開発部より、両面テープの剥離試験について簡単にご説明したいと思います。


弊社ではJIS Z0237-2009 粘着テープ・粘着シート試験方法を参考にして、試験しています。JISを参考に試験片を用意し、試験板に圧着し、剥離試験機にセットし、指定の速度で剥離させて、データを取得していきます。

剥離試験様子ss

  剥離試験の写真

剥離データs

上がある両面テープ剥離試験データです。平均約10Nです。

0mm~約100mmまで測定はしますが、最初の25mmまでのデータと75mm以後のデータを削除し、50mm間の測定値の平均をデータとします。

(上のグラフのデータは安定していますが、テープの種類や測定環境でバラツキが多い事もありますので、N数を増やしたり、長期で定期的に測定する事が必要な場合もあります。)

また、試験は一般的には、非着体はSUS(ステンレス)ですが、お客様の用途に応じて例えばPC(ポリカ)だとすると非着体をPC(ポリカ)にし、どの両面テープが適しているかなどの比較ができます。

以上、簡単ですが、剥離試験についての説明でした。

その他、検査や測定の事で何かございましたら、ご相談下さい。

 


素材の貼り合わせについて

こんにちは電機資材課の青木です。もうすぐ7月! 夏はどのように過ごそうか考え中です。猛暑なのか冷夏なのか。。。天気予報を事前に確認し、出かける時は熱中症対策することが大事だなとここ数年感じております。
 さて、電機資材課の商材では、前回紹介しました小型フィルター部品は、メッシュとテープを貼り合わせし、打ち抜き加工した部品です。弊社では、いろんな素材を貼り合わせし加工する部品が多く、その貼り合わせついて、今回はお話します。


主な貼り合わせ素材は、弊社では両面テープを使用しております。この両面テープは一般的に感圧式と言われ、貼る合わせ時に十分な圧力をかける必要があります。


貼り合せ1

感圧式とは別の方法で貼り合わせするタイプは感熱式と言われ、熱を加えて接着させる方法です。

貼り合せ2


感圧式の両面テープについては、厚手タイプから極薄タイプまでいろんなタイプを使用しております。

厚いものでは1mm程度のもの、薄いものでは0.009mmのものがあります。

また、感熱式タイプについては、熱ラミノート等を利用して極薄のアルミと硬質発泡体の複層品を販売しております。

 

参考例(スマートフォン用スピーカー振動板部品)
貼り合わせ3

この部品の感熱式タイプはエポキシを使用しており、熱硬化タイプとなります。感熱式は、熱硬化と熱可塑タイプがあり、熱硬化タイプは一度熱で硬化してしまうと再度熱を掛けても接着層は柔らかくなりません。一方、熱可塑タイプは熱を付加し貼り合わせ、常温に戻った後、再び熱がかかると接着層は柔らかくなります。感圧式(両面テープ)、感熱式(熱硬化・熱可塑タイプ)など各用途にあった貼り合わせ材の選定も重要になります。

 ひとつの素材実現することができなかったことも複合化することで、各素材の利点を生かすことができます。弊社貼り合わせ技術で、何かお役に立てることがあるかも知れません。
お気軽にご相談下さい。

低エネルギー被着体(PP&PE)への接着力比較

こんにちは電機資材課の青木です。
今年もすでに1か月が過ぎ、節分の日のごはんは、今年の恵方である東北東に向いて
、願い事を思い浮かべながら巻きずしを丸かぶり!

言葉を発せずに最後まで一気に食べきると願いが叶うとも言われていますが、我が家では、この無言状態がおかしくもあり、笑いをこらえながら食べるの一苦労でした。来年も同じように元気で巻きずしが丸かぶりできるよう頑張ります!!!(気が早い)

さて、以前PP(ポリプロピレン)PE(ポリエチレン)は表面エネルギーが低いため、一般的な粘着剤が着きにくい被着体であることをお話しました。
(こちらからご覧いただけます)

PP&PE等の表面エネルギーの低い被着体に接着し、ユーザー様の各条件(厚み、色、寸法安定性等)に合うものを選定しやすくするために、現在、約10種類のテープの接着力の比較データ取得に取り組んでおります。

被着体(PP_PE)
(取り掛かり試験試料)

サンプルの種類が多く、時間が掛かりますが、きっと材料選定の役に立つと考えております。結果が出ましたら、報告させていただきます。

防塵・撥水&防水フィルターについて

こんにちは電機資材課の青木です。
ゴールデンウィークも終わり、夏休みはどこへ行こうかと既に考えてしまっている私。まずは、仕事仕事と頭を切り替えます!!

さて、私の扱っている商材で、音響用小型フィルター(スピーカ、マイク等)があります。オーディオスピーカのスピーカーネットと原理は同じで、音特性の調整やスピーカーの振動板部品の目隠し等でフィルターが使用されております。


マイクsスピーカーs

弊社の音響用小型フィルター(スピーカ、マイク等)は、携帯電話やスマートフォンで使用されるため、防塵、撥水&防水機能も付与したフィルターとなっております。

 

音響特性の条件はあまり厳しくなく、主に目隠しや防塵目的の場合は、不織布がお薦めです。

音響特性が重視される場合は、目が均一なモノフィラメントのメッシュを提案します。目が粗いもの(200メッシュ程度)から細かいもの(500メッシュ程度)まで取り扱っておりますので、実際にどの目のものが一番適しているか現物サンプルにて確認していただけます。

 

不織布、メッシュに撥水処理を施したフィルターに、水滴を垂らした時の表面状態の写真が下記になります。


撥水不織布(正面方向と横方向での写真) 


撥水不織布1撥水不織布2


メッシュ(正面方向と横方向での写真)

撥水メッシュ1撥水メッシュ2

撥水度試験であるJIS L 1092 スプレー試験では、撥水度等級45級のものを主流で扱っておりますす。

撥水よりも防水が必要な部分については、フッ素膜を提案させていただくことも可能です。

 

IoT時代には、いろんなものが繋がってきます。繋がるツールである「話す、聞く」の音響部品(スピーカーやマイク)は、増々様々な機械に搭載されるのではないかと考えております。

 

ご希望サイズをご指定いただければ、プロッターやレーザー加工で少量サンプル対応させていただきます。粘着で貼り付ける場合もテープサイズのご指定いただければ、対応可能です!


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