こんにちは。専務の岡です。
当社の中国子会社の青島三昌精密加工は2001年創立し今年で21年目に入りました。
同社では日々“Shinayaka
Material”のラミネート、プレス、カット加工を中心に様々な部品生産に取り組んでおります。
今回は日本/中国の会計制度の違いについて、特に損益計算書について記述します。
中国では全ての会社の決算月が12月となります。3月末を目途に公認会計士による監査を経て本決算の確定、6月末までに納税、各役所への届出を行い終了、といった感じになります。書式は日本式と似ていて取っつき易いのですが、中国の損益計算書では日本式の営業利益に相当する概念がなく、為替差損益や利息などの費用を加減算したものが営業利益になります。(日本式の経常利益に近いです) この為、一見では営業利益がプラス(またはマイナス)の場合、本業の営業でプラス(又はマイナス)になっているのか、為替差益(差損)や利息収入(支出)でプラス(又はマイナス)になっているのか判別できません。他にも営業外収入/支出には日本の特別損益に入る数字が入ったり、販管費明細表や製造原価報告書がなかったりします。
三昌では円建て、US$建て、人民元建ての3種での取引をしており、会計書式は全て人民元換算で行っています。近年はUS$/円/人民元の為替が大きく動き、加えて前述のような違いもあり、なかなか混乱しがちです。中国ビジネスに関わる方で現地の会社調査などで財務諸表をチェックされる機会の参考になれば幸いです。