音響

複合材振動板の構造について

こんにちは。電機資材課の佐々木です。

二十四節気の啓蟄ですね。

冬ごもりをしていた虫が目を覚まし地上にはい出るとされています。

実際はまだ肌寒いですが、朝夕に日が長くなってきたのを感じます。

スマホの画面からちょっと顔を上げて自然に目を向けると、案外春が近くまでやって来ているかもしれませんね…。

 

さて、本題です。

私は今まで複合材振動板についていくつか書いてきましたが、そう言えば、基本的な構造をご紹介していなかったなぁとフト思いました。すみません…

何せ最初からiPhone7のお話しでしたから…
(iPhone7のお話しはこちらからどうぞ)


当社の複合材振動板はこのような5層構造になっています。

5層複合材

真ん中の白い部分が「コア材」です。

当社の独自技術で極めて薄くスライス加工した硬質発泡体をコア材として使用します。

そのコア材を粘着材(上図オレンジ色の層)を使ってアルミ箔でサンドしています。

5層で約0.10.2mmの厚さが主流です。

 

このような5層構造の複合材を使う利点は、コア材とアルミ箔の厚みを調整することでユーザー様が求める音響特性に近づけること、高剛性と軽量化を両立し、スマホスピーカーの高音質化に貢献できることが挙がります。

MUR_9069s

それでは、今日はこのあたりで。

季節の変わり目は体調を崩しやすくなります。

ご自愛くださいね…。

高耐熱性振動板

こんにちは。電機資材課の佐々木です。

師走です。一年が経つのは本当に早いですよね~!(ため息)

何かと気忙しいこの時季、私も何故かバタバタしていますが、、、

家族でワイワイ過ごすクリスマスと飲んで食べて過ごす正月休み(笑)を楽しみに頑張って乗り切ります。

 

さて、今回は耐熱性が上がったスマートホンスピーカー用振動板について、こっそりお教えします。

以前にこのブログで弊社製品の耐熱性の高さをご紹介しました。
(こちらからご覧頂けます)

あれから2年近くが経ち、ユーザー様の要求は更に上がっています。

我々は大手メーカー様とタイアップして開発を続け、新材料をコア材とした高耐熱性振動板が出来つつあります。
これにより、スピーカーの更なる高出力化に対応出来るようになります。

私の初夢はスマホやタブレットで迫力ある音響を楽しむ皆さまの様子になるかもしれません…

 
耐熱振動板恒温槽

 (200 x 30min 外観変化無し)

 

それでは今日はこの辺りで。

寒い日々が続いていますが、お身体ご自愛下さいね。^^


スマートホンレシーバー用薄型振動版

こんにちは、電機資材課の佐々木です。

秋ですね!

トンボ、鈴虫、いわし雲、そして紅葉、、、

過ごしやすい気候で、色鮮やかで、日本らしい良い季節です。

 

秋刀魚、松茸、栗、林檎、、、

そして、旬を迎える食べ物たち。

私はこちらの方が好みですが…(笑)

 

では、本題へいきます。

今日はスマホのレシーバー用薄型振動板についてお話しします。

弊社のニッチな世界的ヒット商品「複合材振動板」は、音質を重視するスマートホンのスピーカーに使われてきたのですが、近年はレシーバー(受話口)にも使われるようになりました。

そうです。iPhone7発売時に書いた↓のステレオスピーカーを採用する機種が増えてきているからです。
前回記事「iPhone7を試聴しました」はこちら

iP7

従来は電話の声だけを伝える目的だった受話口からも、高音質・高出力で音を出せるようになったことで、映画や音楽をより立体的なサウンドで楽しめるようになりました。

 

ここに弊社の極薄スライス技術が活きています。

レシーバー用の振動版はより薄型が求められるため、研究を重ね、硬質発泡体コア材を100μm以下に安定してスライスする技術を開発しました。

そして、これからも研究を続けて参ります。

薄型コア材

それでは、今日はこの辺りで!

佳い秋のひとときをお過ごし下さいね…。

振動膜材料について~粘着材編

こんにちは。電機資材課の佐々木です。

暑いです。危険な暑さです。会社に着く頃には軽くバテてますが…

今週末から夏休みを頂きますので、それを楽しみに今回も頑張っていきます!

 

それでは、前回に引続き、振動膜に使われる材料について見ていきます。
(前回記事~PAR編はこちら)

 

今回は粘着材のお話しをしてみたいと思います。

フィルムの話しなのに粘着??と思われたかもしれません。

実はスマホスピーカーに用いられる振動膜は、PEEKなどのフィルムをダンパー材と呼ばれる

柔らかい粘着材で貼り合わせた3層構造のものが多く使われているのです。

 

当社の製品では、アクリル系で基材レスの柔らかい粘着材が海外大手メーカー様に採用されています。

また、より耐熱温度が高いシリコーン系の粘着材の開発も続けています。

お試し頂く際には、粘弾性データの提供が可能です。

3層振動膜

ご参考用ですが、この写真の中央やや下の透明のフィルムが振動膜です。

(因みに、その上のアルミ部分は当社のニッチな世界的ヒット商品、複合材振動版ですよ~)

振動版についてはこちらのブログをどうぞ

 

スピーカーの中の振動膜の更に中、、、全く人目につかない部分ですが、

「実はあの中に当社の製品が ^^」と心の中で密かに喜ぶ瞬間を楽しみに(笑)

これからも市場のニーズに合った開発を続けて参ります。


それでは、まだまだ酷暑が続きそうですが、皆さまご自愛を。

振動膜材料について~PAR編

こんにちは。電機資材課の佐々木です。

 

早いものでもう6月ですね。雨が多くてちょっと苦手な季節ですが、もうすぐ始まるサッカーワールドカップを楽しみに頑張ります!

それでは、前回に引続き、振動膜に使われる材料について見ていきたいと思います。

(前回記事~PEEK編はこちらです)

 

第二回目はPAR (Polyarylate)です。

PARは透明の非晶性スーパーエンプラで、前回お話ししたPEEKを上回るTg235℃という高い耐熱性があります。

また、損失係数が幅広い温度域で安定しており、PARフィルムを使用した振動膜は良い音響特性を示すとされます。

しかし、成形時の流動性が良くないこと、靱性に難があることから振動膜の材料としては主役をPEEKに譲り、以前ほど多く使われていないのが現状です。


PAR film1

近年のスマートホンの高出力化に伴い、材料の耐熱性への要求が上がっています。

当社では材料メーカーと協力体制を築き、5umTまたは6umTPARフィルムでダンパー粘着剤をサンドした3層構造の振動膜を試作して研究を進めております。

振動膜用途に向けた改質の動きもあり、PARフィルムは再び市場で注目されるかもしれませんね・・・。

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