2017年01月

半切加工(はんせつかこう)のご紹介

米島フエルト産業 業務部の安井です。

 前回は弊社所有のバーチカル裁断機の構造と仕組みについてお話しを致しましたが、今回から、
実際『どの様な加工ができるのか』事例を挙げながら、写真や動画を使用してご紹介をさせて頂きます。

 その前にバーチカル裁断機での加工において一番重要な事は何か?
それは『切れる刃』にする事です。通常の刃でもある程度の材料を加工する事は可能ですが、如何にバンドナイフを『切れる刃』にするかによって、加工の種類の幅が広がります。その技術を弊社では長年の経験により、バンドナイフを『切れる刃』にする事が可能であり、また強みとしております。

 それでは、加工の一例として初回は半切加工についてのご紹介です。
半切とは文字の通りに『半分に切る』という事になりますが、別名で『大根切り』や『輪切り』と表現される方もいらっしゃいます。簡単に言うと、フエルトを原反のまま真っ二つに切ると言う事になります。



 では、この加工を行うのはどのような場合か、主には粘着加工や抜加工などの2次加工前のいわゆる『大裁ち』と言われる1次加工の段階で行います。なぜなら、羊毛フエルトの一般的な規格幅が1,800mmWと比較的大きく、2次加工以降で使用する機械の規格幅に入らない事が多い為、合わせてカットする必要があるからです。

 次に半切加工の加工工程ですが、手順としてはとてもシンプルな加工手順となります。

(1) 初めにカット後に均等なサイズとなる様にバーチカルの作業台にセットします。

半切加工1

(2) あとは歪みを最小限に抑え、一気に半分にカットするだけ。

半切加工2

(3) 完成です。

半切加工3

 一見、加工工程があまりにもシンプルすぎて、『何が凄いのか?』・『誰でもできるのでは?』といった声が聞こえてきそうですが、これが簡単なようで意外と難しいです。
簡単な様に見えるのは弊社のバーチカルの刃が『切れる刃』だからです。逆に『切れない刃』だとどうなるか… 大きな抵抗がかかり、フェルトの断面は歪み、最後は機械からバンドナイフが外れてしまい、惨めな姿になります。

 今回はニッケフェルト羊毛黒色の4mm厚で約20m巻の原反を半切加工しましたが、弊社で行う一番硬くて、大きいものになると羊毛フエルトJIS規格25W1相当の10mm厚で約10m巻を半切加工します。

 もちろん、どの様な材質でも半切加工ができるわけではありませんが、この様な加工も可能だと認識頂き、弊社の『切れる刃』で皆様の加工工程において問題となっている事が解決へと繋がり、加工の幅が広がることのお手伝いをさせて頂ければと思います。

是非、ご興味を持たれましたら、お気軽にお問合せ下さい!

中芯・中綿

米島フエルト産業  産業資材部の長尾 です。
早速ですがみなさん、フエルトの用途やフエルトがどんなものかご存知でしょうか。
かくいう私も入社以前は、書道用の下敷きや、手芸用のアップリケ程度しか想像できませんでした。
でも、弊社で取り扱うフエルトにはいろんな種類があり、素材通りしなやかで、柔軟に様々な用途で使われているんです。
例えば、工業用パッキン、工場資材の緩衝材、吸油体、耐熱フエルト、雑貨、インテリア等
ほんとにいろいろな場面で仕様や形状も様々に使われているんですが、あまり目にすることはないですよね。
そこで、皆様が目にしやすい場面での弊社が取り扱うフエルトの一部をご紹介をさせて頂きます。
まず、文具向けでマーカーペンのインク吸収体。

中綿

工業用等と差別化する為、弊社ではフエルトと呼ばず、中綿として取り扱っております。
インクとの相性に合わせて仕様も柔軟に変更出来、受注生産品として幅広く対応可能です。
続いては芳香剤用途での吸液芯!

芳香剤中芯

マーカーペンの中綿から派生し、当初は「魔法の棒」とまで言われてたようです。
こちらも薬液に合わせた芯を様々な配合で対応可能です。
なんといっても中綿、中芯は国内生産の為、無理難題を仰って頂き、

YONESHIMA COSMETICS 2:化粧インク

~顔料と染料の違いとは?前編~


こんにちは!米島フエルト産業の貿易部・松浦と申します*
皆様いかがお過ごしでしょうか(*^ω^)

前回は米島フエルト産業に隠された(?)化粧品商材の一部
「顔料タイプのリキッド用アイライナーインク」をご紹介させて頂きました。

どんな内容だったのか、簡単におさらいをします(*^ω^*)

 

アイテム/用途…リキッドアイライナーのインク(Ink for Liquid eyeliner

特徴…顔料タイプ/FDA認可のカーボンブラック処方(Carbon Black/FDA approved
①顔料:汗や皮脂に強く、落ちにくい
FDA認可=保証付きの安全インク
③色素沈着がおきにくい

ということで、「安全・機能」の両面をカバーした優れものインクのご紹介でした*
アイライナーインク_キャップ付

今回は、インクの種類顔料:Pigment/染料:Dye-stuff)と各種類の違いとは何なのか?について、
お話しいたします*

少し長くなりますので前編と後編の2部編成でお送りしたいと思います*


~インクと人とのつながり~

私たちの暮らしの中で何気なく使われているインク。
その歴史は古く、数万年前には顔料が泥絵の具・岩絵の具として使われていました。
現代の絵の具にも土や鉱物の合成金属化合物、石油化学合成による顔料

多数使われています。

【使用例】…日本画や油絵など


一方、染料は藍や茜など草木の汁液や花などを用いて、衣服の着色のために

数千年前より使われてきました。現在は天然染料に替わり合成染料が多数使われています。

【使用例】…インク、食紅など


~それぞれの性質~
顔料は、水や油に溶けきらず表面にとどまらせる方法で着色します。

「絵の具を画用紙の上に塗りつける」といったイメージです*
粒子が大きいため、溶剤の中に分散した形で存在します。
マットで耐水性があり、滲みません。よって、顔料には色落ちしにくい性質があります。
顔料

【顔料】 

 

染料は、水や油、アルコールなどに溶ける性質があり、粒子を持たない物質で
液体全体に色がついています。顔料のように色を塗るのではなく

繊維の中に浸透し、発色します。

水分には弱いですが、溶けやすい性質を生かして多種多様な
を生み出すことが可能です。
染料

    【染料】

 

では実際のインクはどうでしょうか?写真で比較してみましょう*

顔料染料比較1顔料染料比較2顔料染料比較3

このように、顔料と染料ではそれぞれ着色の仕方の違いによって

色落ちし易いのか、色落ちしにくいのかが大きく異なります。

次回後編では、化粧用途における顔料染料インクの使い分けを

ご紹介したいと思います。次回ブログもお楽しみに♪+。*

 

バーチカル裁断機の構造および特徴についてのご紹介

商品管理部の梅田です。

今回は、弊社加工技術の一つバーチカル裁断機について紹介します。

まず、バーチカル裁断機とは「物を垂直に裁断する機械」という意味があります。

 

バーチカル裁断機の外観写真です。

バーチカル

最大2,000mmW  X  2,000mmLのサイズ加工ができる特徴があるので、
多様なサイズ加工の
ご要望にもお応えできるメリットがあります。

 

次に、裁断機で加工する際に用いている刃です。

刃厚0.5mmで円状のバンドナイフを使用しています。

こちらのナイフを高速回転させ研磨することによって様々な素材を加工しています。

ハンドナイフ

さて、先に述べた通り大きな裁断機なのですが、実は細かなサイズ加工もできます。

写真では伝わりにくいかもしれませんが、
ミリ単位の加工もできる特徴もあります。

 バーチカル目盛

 

このバーチカル裁断機を使って、多種多様なサイズ加工を行っています。

加工サイズ等お困りな際は、ぜひ、一度お問い合わせください。
 

謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。

旧年中は格別のご愛顧を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

 

本年も社員一同、

 

Shinayaka Material

 

で社会に貢献できるよう努めてまいりますので、

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

本日15日より営業を開始しております。

このブログは昨年末より始まったばかりではありますが、

ものづくりにおける問題解決のヒントにして頂けるような内容を

目指しておりますので、ご愛読頂けましたら幸いです。

 

本年も変わらぬお引き立ての程よろしくお願い申し上げます。

皆様のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。

 

 

代表取締役社長 米島智哉


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