米島フエルト産業 産業資材部 乘本(ノリモト)と申します。

 

早速ですが、皆さんはフエルトとはどういう物を想像されますか?

 

多くの方が手芸用のフエルトであったり、習字の下敷きや、お寺や神社・和風家屋の座敷や廊下・お茶席・式場などで使用される毛氈(もうせん)の事を羊毛フエルトと思い浮かぶのではないでしょうか?

やはり弊社でも取り扱いが一番多いのは羊毛プレスフエルトになりますので、フエルトと言えば羊毛フエルトが代表的となります。

 

ただ、弊社は取り扱っているフエルトは羊毛プレスフエルトだけでは無いんです。

実は下の写真の様なものもフエルトとして弊社では取り扱ってます。

耐熱フエルト

では、このようなフエルトは何かと言うと、それは耐熱フエルトと言うフエルトになります。

『熱に耐えるフエルト』と言うことで主に使用される場所はアルミ押出工場や製鉄の鉄鋼工場の高温下となる場所が多く、用途は製造された約200℃~500℃近い温度のアルミや鉄鋼を傷付けずに運搬する製造ラインのローラー・ベルト・シート等で役割を果たしております。

 (ローラー)                  (ベルト)                   (シート)
耐熱フエルト(ローラー)耐熱フエルト(ベルト)耐熱フエルト(シート)

耐熱フエルトと羊毛プレスフエルトとの違いは、羊毛プレスフエルトは原材料の羊毛を蒸気をあてて圧縮して製造するのに対して、耐熱フエルトは耐熱性や耐薬品性・耐摩耗性など複数の特性を同時に持つスーパー繊維という化学繊維を原材料としてニードル(針)で打ち固めて耐熱フエルトを製造されますので、原材料と製造方法が違いとなります。

 

さらには、耐熱フエルトは耐熱温度も羊毛フエルトが約100℃程度に対して、耐熱フエルトは約220℃~となりますので過酷温度下でも使用ができ、お客様の設備に合わせたサイズで製造も可能で、エンドレス加工や縫製加工など特殊な加工にも対応しているのも特徴となります。

 

スーパー繊維については特に明確な定義はありませんが、『高機能・高性能を持った化学繊維』の事を一般的にスーパー繊維として呼ばれ、そのスーパー繊維を使用した耐熱フエルトはご使用となる製品温度や場所によって原材料とする繊維の種類を変更する事によって、フエルトの耐熱温度をアップさせたり、強度や耐摩耗性を強くしたりなど調整が可能となります。

 

各スーパー繊維の持つ特性については次回以降にご紹介をさせて頂きますが、耐熱性だけでは無く、耐衝撃性や耐薬品性など他方面でも様々な特性を持ち合わせておりますので、まずはお気軽にお問合せ下さい。


宜しくお願いします!
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