両面テープの剥離試験について

米島フエルト産業 研究開発部の西村です。
まだ蒸し暑さが残りますが、徐々に秋の気配も感じてきました。
さて、今回は、研究開発部より、両面テープの剥離試験について簡単にご説明したいと思います。


弊社ではJIS Z0237-2009 粘着テープ・粘着シート試験方法を参考にして、試験しています。JISを参考に試験片を用意し、試験板に圧着し、剥離試験機にセットし、指定の速度で剥離させて、データを取得していきます。

剥離試験様子ss

  剥離試験の写真

剥離データs

上がある両面テープ剥離試験データです。平均約10Nです。

0mm~約100mmまで測定はしますが、最初の25mmまでのデータと75mm以後のデータを削除し、50mm間の測定値の平均をデータとします。

(上のグラフのデータは安定していますが、テープの種類や測定環境でバラツキが多い事もありますので、N数を増やしたり、長期で定期的に測定する事が必要な場合もあります。)

また、試験は一般的には、非着体はSUS(ステンレス)ですが、お客様の用途に応じて例えばPC(ポリカ)だとすると非着体をPC(ポリカ)にし、どの両面テープが適しているかなどの比較ができます。

以上、簡単ですが、剥離試験についての説明でした。

その他、検査や測定の事で何かございましたら、ご相談下さい。

 


中芯(ファイバーロッド)その3

産業資材課の長尾です。

以前にファイバーロッドについて多岐にわたるご用途での紹介をさせて頂いておりましたが、

今回はその中でも含侵体としてのご案内を出来ればと思います。

特徴としましては縦方向繊維ですので吸上げという要求性能に良くご依頼を頂きますが、

最近では含浸体としてもご提案することがあります。

他材料の不織布等を含浸・吸収体としてご提案をすることが多い中、
ファイバーロッドでご検討頂く事で、要求性能に対し目付・繊維量の調整、仕様寸法の変更等が、
比較的ご希望に近いご提案が出来るのが特徴になります。
使用する繊維の種類や空隙率のご相談も出来ますので何なりとお問合せ頂けたらと存じます。

IMG_1019S

以前の記事はこちらです。
中芯・中綿
中芯(ファイバーロット)
中芯(ファイバーロット)その2


防水・止水用発泡体(スポンジ)について

こんにちは。電機資材課の青木です。8月も最終週となり、子どもたちの夏休みももうすぐ終了!真っ黒に部活焼けした体で長かった夏休みが終わることを、我が子どもたちは嘆き悲しんでおります。今年の夏の暑さは異常なほど暑く、熱中症対策として、水分補給は非常に大事なことだと改めて感じた夏です。
 さて、部活中の水分補給として、冷たい飲み物を入れる水筒には、主にシリコンゴムのパッキンが入っております。


写真:我が家の水筒キャップ

水筒キャップ1 水筒キャップ2
水筒キャップ3

写真にある青色のゴム部品が、液体が漏れないように止水用途で使用されております。

 

電機資材課の商材で防水テープを過去ご紹介いたしました。(こちらからご覧いただけます)

今回は防水、止水、密閉目的で使用されることのあるクッション/発泡体(スポンジ)の構造についてお話します。

 

発泡体は構造的に分けると主に独立気泡、連続気泡、両方存在する半独立・半連続気泡の3種に分かれます。

 

・独立気泡の発泡体

断面図イメージ図

独立気泡の断面イメージ図

気泡が独立しているため、水や空気の通り道がないため、防水、止水、密閉を保つことができます。

素材では、ゴム系<CREPDMNR・シリコン>やポリエチレン<PE>タイプも取り扱っております。

独立気泡の表面写真s

参考表面写真

・連続気泡の発泡体

断面イメージ図

連続気泡の断面イメージ図

気泡同士が繋がっており、水や空気の通り道があります。独立気泡発泡体より柔軟性があります。

防水や止水目的には適しておりません。


連続気泡の表面写真s

参考表面写真

 

・半独立・半連続状態で発泡させた高機能の発泡体

断面イメージ図

半独立・半連続発砲イメージ図

気泡が繋がっている部分と独立している部分が存在。

柔軟な素材で圧縮しやすく、優れた止水性や密閉性を可能としております。

半独立・半連続発砲表面写真s

参考表面写真

防水、止水、密閉目的の発泡体は、「独立気泡」と「半独立・半連続気泡」を使用します。発泡体は圧縮して使用。ご使用される箇所や使用方法(圧縮の程度や形状等)により選択する素材は違ってきます。

 
弊社加工参考部品:

加工製品1加工製品2

お客様の使用される目的、方法に合わせて、素材及び形状提案をさせていただきますので、是非ご相談下さい。

pageTop